コーヒーとココアのほろ苦さとクリームの優しい甘さが溶け合う大人のデザート、ティラミス。これは大好きなデザートのひとつ。イタリアンレストランに行けば必ずと言っていいほどメニューに載っているし、スイーツ好きでありながらも超がつくほどの甘党ではない人にビター系のこのデザートはぴったりなのだ。
ただ、このティラミスに唯一 (小さな) 不満があるとすれば、その見た目だ。甘さと苦さが奏でる素敵な味のハーモニーとは裏腹に、見た目はいまひとつ華やかさに欠ける気がしてしまう。小さい器でサーブされるものはまだしも、大皿からスプーン等で取り分けられたものは少し野暮ったく見えてしまうのは私だけだろうか . . . ?
それでもティラミスを随分と贔屓してきたと思う。特にティラミス味のアイスクリームは好物で、ハーゲンダッツの "ドルチェシリーズ" からティラミス味が発売されたときもしばらくハマっていたっけ。
そんなこんなで私とティラミスの付き合いは割と濃密 (?) なのだけれど、つい最近素晴らしいティラミスに出合った。iphoneにして以来、ずっと継続的にハマっているアプリ "instagram" を通じての出合いだった。
ご存知の方もたくさんいらっしゃると思うが、instagram は自分で撮った写真を世界中の人と共有できるアプリで、写真版ツイッターと言われている。(ベタな説明ですみません . . . )
このアプリは自分の写真をシェアするのも楽しいのだけれど、それよりも私を魅了しているのが世界中の人がアップしてくれる素敵なグルメ写真。人気のフードブロガーも多数利用しているアプリであるため、本格的なグルメ写真を発見することもしばしば。
そんな "IGer" (instagram利用者の総称) の中でも大のお気に入りの一人 "
@linda_lomelino" さん。彼女は "
call me cupcake" というスイーツブログを運営しているのに加え、地元スウェーデンのテレビや雑誌にも取り上げられ、本も出版している本格的なスイーツブロガー。故に、アップする写真も食欲を刺激するものばかり。その彼女の instagram で先日ティラミスの写真を発見した。これが、ただのティラミスではない。華やかで美しい "ティラミスケーキ" なのだ。
か、かわいい . . . 。お洒落な見た目に一目惚れし、早速、彼女のブログを調査する。美味しそうなものとなると面倒を面倒と思わなくなるこの性格。誰か、この食い意地を止めてやってっ。
しばらくサイト内を物色するとあるじゃない、例のティラミスケーキと更にシックなティラミストライフルのレシピ。作業工程にざっと目を通し、材料をメモして近所のスーパーへ走る。ものの20分で帰宅し (こういう時はスピーディー)、至福の作業時間に入る。
なるほど、トライフルはスポンジの代わりにフィンガービスケットを使用するのね。甘すぎるのは苦手だからコーヒーシロップは砂糖なしにしようかな。
自分アレンジを加えながら、ケーキとトライフルの両方を作ってみる。お洒落な見た目に匹敵するお味だったら感動ものだ。(それは私の腕次第という噂もあるけれど . . . )
その晩、初めて自家製のティラミスを食す。
lindaさん、あなたは美人な上に正真正銘のセンス溢れるスイーツブロガーなのね! と思わずパソコンの画面を拝みたくなる美味。lindaさんのお手本に習って、ケーキのスポンジはしっかり手間をかけて更に薄くスライスした方が良さそう等、私の作り方の改善点はあるものの、味は本格的なティラミス。よくある "ティラミス風の" レシピとは異なる気がする。もちろんトライフルも絶品。比較的簡単にできるので、これは是非試していただきたい。
why don't we . . . make tiramisu cake?
キャサリン‧ゼタ‧ジョーンズ主演の映画 "no reservations" (邦題 : 幸せのレシピ) で見た、イタリアンシェフの彼が作った本格的なティラミスをタッパーから直接スプーンで食べていたのも美味しそうだったけれど、通常のティラミスを華麗に変身させたこのケーキも捨てがたい。次の女子会で綺麗な薄いスポンジの層を披露するためには、しばらく特訓をすることになりそうだけれども . . . 。
* { tiramisu cake adapted from :
call me cupcake —
tiramisù cake }
— ティラミスケーキのレシピは以下 :